1 はじめに

 最近、またリアル会議や出張が増えてきたので、ノートPCをひっさげておでかけする機会が増えてきました。そうすると気になるのが充電器。(少し前までの)純正の充電器ってデカくて重いですよね。そこで今回目を付けたのがPD給電です。

 私が使用しているノートPCは、下の画像のようなHP envy X360(旧モデル・CPUはRyzen7のもの)なのですが、旧モデルでもPD給電に対応しているのです。もしUSB-Cケーブル+小型充電器で給電できるのであれば、純正の充電器のスペースが節約できます。

2 まずはケーブルを買い換えてみる

 家にPD対応の充電器があったので、まずケーブルをAnker の高耐久ナイロンケーブル(3m)に買い換えてみました。これは、USB-Cのケーブルにもいろいろな規格があり、USB Power Delivery対応のものでないとそもそもPD給電ができないためです。せっかくなので長めの3mにしてみました。

 数日後に届いたのでさっそく充電器とPCをつないでみます。・・・充電器には、いちおうPD給電対応との記載があるのですが、給電されません。PC側の不調かと考え、放電ほかいろいろと手を尽くしてみたのですが、やっぱり給電されません。

3 充電器側を買い換える

 そこでつなぐ充電器を昔買ったAnker PowerPort Atom III (こちらもPD給電対応になっていた)に変えてみると、低速ながら充電されるようになりました・・・なぜ?

 よくよく調べてみると、どうやらenvy X360のハイスペックモデルの場合、充電するためには入力が65W以上必要なようです。たしかに純正充電器にも65Wとの記載が・・・。
 そこでもう一度充電器の出力を確認したところ、上記Anker PowerPort AtomⅢのUSB-Cは45W出力、家で使っていたAnker 521 Charger (Nano Pro)は合計40W出力だったので、単純に出力が足りていなかったようです。

 ということで、充電器をPD給電対応かつ65Wの出力が可能なAnker Nano II 65Wにしたところ、無事PD給電ができるようになりました。
 これで充電器に割いていたスペースに少し余裕ができそうです。

※念のため再確認したところ、上記USB-Cケーブルは最大100Wの出力に対応していました。

4 まとめと補足

①PD給電をするには、充電する機器、ケーブル、充電器のいずれもがPD給電に対応している必要があるので、購入する際にはPD給電に対応しているか確認をする。
②ただし、機器によってはある程度の入力がないと充電できないものもあるので、ケーブルや充電器を購入する際には、どの程度までの出力に対応できるかを確認し、なるべく出力の大きいものを選ぶ。
※サイズとのトレードオフになるほか、ケーブルがどこまで対応しているかにもよりますが、できれば80W以上欲しい(補足参照)。
③Anker Nano II 65Wはめちゃくちゃ小さいうえ、コンセントプラグが収納できてとてもよい。

補足
 私は、ノートPCを有線でつないだり映像を出力する際にAnker PowerExpand 8-in-1というハブを利用しています。これもPD給電に対応しているという記載があったので上記構成でつないでみましたが、充電されませんでした。
 こちらも調べてみると、ハブ側で15Wを消費するようなので、これを通じて充電しようとすると80W以上の出力が可能な充電器が必要なようです。
参考:https://www.ankerjapan.com/products/a8380

 ただ、100Wくらいの出力を求めるとサイズも値段も大幅にあがっちゃうんですよね・・・
 ※参考 100W以上の出力が可能な充電器