みなさんは「メルクマール」という言葉をご存じでしょうか。
私がメルクマールという言葉と出会ったのは，大学１年生のときだったように思います。
（多分）刑法の講義でいきなり出てきた「メルクマール」という言葉は，さも当然のように使われており，とても「メルクマールって何ですか」と聞けるような空気ではありませんでした。
現在であれば，すぐにスマートフォンを使って検索して疑問を解消すると思うのですが，当時はまだ「スマートフォン」というものが存在していなかったので，その場ですぐ調べることもできませんでした。
結局，周りのみんなと同じようになんとなくスルーしていたのですが，講義で出てくる→帰ったら調べよう→帰宅するころには忘れている→また講義で出てくるという無限ループを繰り返しているうちに前期の講義が終わってしまいました。
現在，４月から法学部やロースクールに入学された方のうちのほとんどがきっと当時の私と同じような状況にあると思われますので，ここで解説しておきますが，メルクマールはもともとドイツ語（merkmal）で，法学では「（判断するための）基準」くらいの意味で用いられています。
なお，ビジネス分野では「中間目標」的な意味でも用いられることがあるらしいのですが，法学では上記の意味で用いられていることがほとんどですので，ご注意ください。