1 自筆証書遺言保管制度

 この記事は,遺言書を法務局に預けられるようになるらしいよの続きです。
 遺言書保管法の詳細について。

2 手数料や保管所,管轄の一覧が発表された

 新型コロナウィルス関連のニュースや補正予算の審議などのうらで,自筆証書遺言書保管制度の手数料や保管所,管轄の一覧が発表されていました(令和2年4月20日付) 。

 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00010.html

3 長崎に設置される遺言保管所

 長崎県下に設置される遺言保管所は,長崎地方法務局本局(長崎市)、佐世保支局、島原支局、諫早支局、五島支局、平戸支局、壱岐支局、対馬支局の8局です。

4 各遺言保管所の管轄

http://www.moj.go.jp/content/001319026.pdf

 長崎市の場合は裁判所の管轄と変わらないのですが,他の地域については,裁判所の管轄と少し違っているので要確認ですね。

5 手数料は?

 手数料については全国共通のようで,いかのとおりとなっています。

 遺言者(遺言をする人)が,遺言保管所に対して保管申請をする場合,3900円がかかりますが,撤回や変更の届出の場合は手数料不要です。

 遺言者自身や関係相続人が遺言書の閲覧請求をするときは,1400円(モニター表示)または1700円(原本)がかかります。閲覧請求するならほとんど原本でしょうけど。

 また,遺言者や関係相続人が各証明書の交付請求をするなら,800円(保管事実のみ)または1400円(遺言書情報)がかかります。「ここに遺言書を預けてあるから」という証明だけでよければ800円,内容まで必要なら1400円ということですね。

 遺言者や関係相続人が,申請書や撤回書等を閲覧するのであれば,1申請等につき1700円で請求が可能です。このあたりは,代理人として遺言の無効確認とかするときに利用できそうですね。「あれ,申請書とか別人が書いてない?」みたいな。

6 様式

http://www.moj.go.jp/content/001318459.pdf

 しれっと様式の注意事項も出ています。自筆証書遺言である以上,本体についてはすべて自署する必要があることや,自署によらない財産目録については署名+押印が必要なのはかわりません。
 ちょっと余白の指定などがついているだけですね。

7 今後について

 申請書等の書式や,通知,予約等についてはまだ準備中のようですので,またこのあたりが発表されたら続きを書きたいと思います。