1 はじめに
前回の記事では,①名刺補完・電話帳型のサイトを自力で製作する際に役立つ情報をご紹介いたしました。この記事では,コンテンツ型のサイトに移行していく際に役立つ情報を記載していきます。
2 まずはターゲットの設定から
コンテンツ型に移行する際のポイントは,ターゲットを絞って実行していくことです。すべての潜在顧客にささるような情報を発信するのはまず不可能ですし,すべての潜在顧客ごとのコンテンツを充実させるのもなかなか難しいでしょう。このサイトのように,ターゲットを特にさだめず,「ニッチな法律情報」を垂れ流しても,集客にはつながりません。
集客を目的とするのであれば,まずはターゲットを絞ってコンテンツを充実させ,ある程度コンテンツが充実してきたところで次のターゲットを策定してそこにささるようなコンテンツを充実させていくことがおすすめです。
3 SEOとは
SEOとは,Search Engine Optimization の略で,検索エンジン最適化を意味します。サイトの方を検索エンジンに最適化することで,より検索上位に表示されることをめざすものです。
ポータルサイトの出現・発展により,相対的な有効性は落ちている(メジャーなキーワードでの検索,たとえば「長崎 弁護士」のような検索で,ポータルサイトに勝つことはほぼ不可能となった)ので,無理して行う必要はありません。
また,有益なコンテンツを頻繁に充実させていくと,勝手に上位に表示されるようになります。
4 ポータルサイトとの付き合い方
前述のとおり,ポータルサイトの出現は,SEOの重要性を低下させましたが,逆に言えば,メジャーなキーワードで検索すると,必ず上位にポータルサイトが出現しますので,これを利用するという方法も考えられます。
広告費用をサイト自体のSEO対策に使うのではなく,ポータルサイト内で上位に出るようにするために使って消費者に覚知される機会を増やし,そこからウェブサイトに誘導してコンテンツを発見してもらう等するということです。
ただし,ポータルサイトを利用しているのは個人がほとんどのようなので,ターゲットが事業者の場合にはあまり有効ではないかもしれません。
5 広告規程に注意
簡易なサイトを作る程度であればそれほど意識する必要はないのですが,特定のターゲットにむけてコンテンツを充実させていく場合には,「弁護士の業務広告に関する規程」や「業務広告に関する指針」に注意する必要があります。
とくに「○○専門」「○○に強い」といった表記や,事例の表示,所属弁護士会の表示義務等は要注意です。