1 はじめに
現在,民事訴訟の手続については,Microsoft社のteamsを利用したウェブ会議が活用されるようになっていますが,家事事件についてはCisco社のWebexが利用されるようになるかもしれないというお話です。
2 令和3年度内に家庭裁判所でもウェブ会議が試行される
長崎地裁本庁における民事訴訟手続においても,令和2年12月14日からMicrosoft社のteamsが活用されるようになり,現在ではかなり定着している感があるところですが,家事調停手続(離婚調停とか遺産分割調停とか)についても,令和3年度中のウェブ会議試行(※)が検討されていました。
※対象は東京・大阪・名古屋・福岡の家庭裁判所
https://member.nichibenren.or.jp/news/2021/210507.html
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE10BXO0Q1A510C2000000/
2 試行に利用されるのはCisco Webex Meetings
そして,最近,この試行で使用されるウェブ会議用ソフトが「Cisco Webex Meetings」に決定したという連絡がありました。民事訴訟手続で利用されているMicrosoft社のteamsではなく,あえてWebexが採用された理由はよくわかりませんが,ソフトウェアが全くことなるため,法律事務所は対応を余儀なくされそうです。
なお,読み方は「うぇぶいーえっくす」ではなく,「ウェブエックス」とのことです。
https://member.nichibenren.or.jp/news/2021/210806.html
3 Cisco Webex Meetingsとは?
くわしくは以下のサイトをご覧いただければと思いますが,シスコ社が開発しているウェブ会議システムです。私が大学生だったころにはあったような気がするので,ZOOM等と比較すると古株なイメージ。
https://www.cisco.com/c/ja_jp/products/conferencing/webex-meetings/index.html
4 最小要件は?
以下のサイトにWebex Meetings Suiteの最小要件が記載されていますが,「Intel Dual-Core CPU 2.XX GHz または AMD プロセッサ (2 GB の RAM を推奨)」というかなり緩い条件なので,ここ1~2年以内に発売されたPCならだいたい動きそうですね。「最低限」ですが。
https://help.webex.com/ja-jp/nki3xrq/Webex-Meetings-Suite-System-Requirements
できれば,以前の記事でご紹介した「Core i5,メモリ8GB,Windows10・64bit版」くらいのスペックがあった方がよさそうです。ご参考までに。