1 はじめに

 みなさんは,法律相談にいったときに弁護士が手元においている用紙を確認してみたことがあるだろうか。多分そもそも法律相談に行ったことがない人が大半だと思うけど。

2 リーガルパッドというもの

 リーガルパッドというのは,下のリンクにあるようなA4っぽいけどそうでないくらいの絶妙なサイズの基本的に黄色なメモパッドである。私の体感では,弁護士の約20%程度が愛用している・・・気がする(なお,この点についてはまったくの偏見に基づくものであり,そのうち誰かに調査して欲しいところである。)。

 https://www.ito-ya.co.jp/tokushu/REGALPAD.html

3 リーガルパッドとの出会い

 最初に勤務していた事務所では,事務所が作成したA4の便せん的なものが使われていたので,私が最初にリーガルパッドとあいまみえたのは,他の弁護士が使っているのをみたときである。

 なんとなく弁護士っぽかったので,さっそくホルダーと一緒に買ってみたが,A4サイズの書類と一緒にしようとすると,縦は短く横は長いというなんともずんぐりむっくりなサイズで,しかもやたら黄色くて目立つ。「何じゃこりゃ」というのが当初の印象だった。

4 リーガルパッドが黄色いワケ

 そんなリーガルパッドを持て余し,いくつかのサイトを回遊してみたところ,どうしてこんな感じになっているのか,その理由が見えてきた。

 リーガルパッドのコンセプトは,おそらく「ほかの書類と容易に区別できるメモ」というものなのだ。メモとして使うだけなら,別にその辺のコピー用紙を使えばいいが,ほかの書類とも容易に混ざってしまう。そこで,「それならもともと違う感じにしとけば簡単にメモだけをより分けられるじゃないか」というのがリーガルパッド発想である。
 このコンセプトからすれば,リーガルパッドはむしろ一般的なA4用紙とは異なるサイズ感や色であることにより,他の書類と一緒にファイリングしようとするときに「これはメモだぞ」ということを利用者に教える必要があった。その結果が,「縦に短し真横に長しな黄色い紙」であり,リーガルパッドを愛用する弁護士は,伊達や酔狂でわざわざ変わったサイズの黄色い紙にお金を払っているわけではなかったのである。

5 みんなも使ってみてね

 というわけで,今回はリーガルパッドが黄色いワケについて書いてみた。いつか法律相談に行ったときに,弁護士が黄色い紙を使っていたら,「ああ,メモを区別してるんだな」と思って欲しい。

 ちなみに,「とっさに手元用のメモだけ取り出したい!」とか,「自分のメモの部分だけ確認したい」などのニーズがある人は,使ってみるととても便利なものなので,リーガルパッド文化保護のためにもぜひ購入して使ってみていただけると幸いである。